日時 | 平成17年12月11日(日) |
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会場 | 矢来能楽堂 |
出演 | シテ:桑田貴志、 ツレ:坂 真太郎、 ワキ:野口敦弘ほか |
帝の霊夢により国々より千疋の巻絹(絹の反物)を熊野三社に納めることになったが都から来る巻絹だけは、まだ届いていない。都から使者(ツレ)は途中、音無の天神の梅の美しさに感激し一首の和歌を手向けていたために遅れたのであった。帝の勅使は(ワキ)は、この遅参を許さず都の者を縄で縛る。そこへ天神の憑いた巫女(シテ)が現れ、都の者の縄を解くよう呼び掛ける。この者が昨日、音無の天神にて一首の和歌を手向けたことによって、天神は心が救われたのだと説明した。しかし勅使にはこのような賎しき者が和歌を詠んだとは、とても信じられなかった。そこで巫女は先の歌の上の句を都の男に言わせ、自らは下の句を詠んでみせた。男は、やっと罪を許されたのであった。そして巫女は和歌の徳、経文の威力を説き、自ら祝詞を捧げ舞ううちに神がかってくるが、やがて神は去り巫女は狂いから覚める。