日時 | 平成22年5月23日(日) |
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会場 | 矢来能楽堂 |
出演 | シテ(熊野):桑田貴志 ツレ(朝顔):小島英明 ワキ(平宗盛):森 常好 / ワキツレ(家来):森 常太郎 ほか |
平成22年5月23日(日)矢来能楽堂にて、能楽まつり座の自主公演「桑田貴志 能まつり」旗揚げ公演が、盛大に行われました。チケットは早々と完売し、満員のお客様をお迎えし華やかな公演となりました。
この能は謡・舞ともに分量が多く、一曲を通して見どころ満載の能の中でも屈指の人気曲です。
最初に挨拶の為に舞台にあがった時、今までのことがいろいろ思い起こされて感極まりました。
入門して15年。
住み込みの内弟子として5年間を過ごした矢来能楽堂で、自分の研鑚の会を開けることは大きな喜びです。
前半の山場「文ノ段」は気持良く謡えました。ただ、そういう時はだいたい落とし穴があります。
後でDVDを見ると、少しゆっくり謡い過ぎたかなあと反省しました。
だいたい、気持良く謡っているときは謡が間延びするものです。役に入り込むことなく「離見の見」を忘れないようにしなければなりません。
ひと月前稽古能で「熊野」を勤めた時はここでクタクタだったのですが、本番のこの日はペース配分が出来ていました。その後も体は充実していました。
「ロンギ」から「クセ舞」、お囃子との合わせ方が難しい「イロエ掛り中の舞」や「短冊ノ段」どれもまあまあ思っていた通りに出来たという手ごたえがあります。舞ううちに、力がみなぎる感じがしました。
色々反省点はありましたが、良くも悪くも「精一杯の舞台」が出来たと思います。